第26章
当時、島宮奈々未はまだ幼く、母親の言葉の意味を理解できなかった。
今になって、彼女はようやく分かったのだ。
これらの品々は、単なる母の形見ではなく、母が彼女に残した想いと希望の証だということを。
島宮奈々未は箱の中の物を一つ一つ取り出し、丁寧に確認していった。
すると、箱の一番底に隠し仕切りがあることに気づいた。
隠し仕切りを開けると、中には小さな錦の袋が入っていた。
島宮奈々未はその袋を手に取り、開けてみると、中には一つの翡翠の首飾りが入っていた。
翡翠は透き通るように美しく、その上には生き生きとした鳳凰が彫られていた。
島宮奈々未の胸が高鳴った。彼女はこの翡翠を知っていた...
ログインして続きを読む

チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章

12. 第12章

13. 第13章

14. 第14章

15. 第15章

16. 第16章

17. 第17章

18. 第18章

19. 第19章

20. 第20章

21. 第21章

22. 第22章

23. 第23章

24. 第24章

25. 第25章

26. 第26章


縮小

拡大